社会民主女性同盟(スウェーデン)

社会民主女性同盟(スウェーデン)

スウェーデンの社会民主女性同盟には古い歴史があります。

設立は、1920年。

女性の活動を活発化し、女性の社会での地位向上を目指す目的で設立されました。

社民女性同盟とは別に、政党として社会民主党がありますが、そこに所属する
全ての女性が社民女性同盟に加入しているわけではありません。

その点は、個人の意思が尊重されています。

さて、1920年に設立された社民女性同盟は、スウェーデンが非核国家として
歩み始める原動力を作りました。

1950年代に入ると、時代の流れを受けて、核保有国になるか否かの決定を
迫られました。

当時の与党及び党首は、核武装推進派で、核武装の方向に流れが行きかけていました。

そこで、「No!」と強く反発を訴えたのが、社民女性同盟だったのです。

この社民女性同盟による非核化運動が拡大し、世論が核武装から非核武装の流れになり、
その結果、スウェーデンは非核国家としての道を歩むことになったのです。

社民女性同盟は、社民党内にある組織でしたが、実は社民党自体が、女性差別問題に
対して、常に消極的な態度を取っていました。

その党内を、女性同盟が少しずつ変えていき、その流れが国全体を動かすように
なってきました。

現在スウェーデンでは、当然のように男女平等がなされていますが、女性同盟の
ような組織の、地道な内側からの改革が功を奏した面も大変大きかったのでは
ないかと思います。