男女平等化政策(スペイン)
スペインはヨーロッパの中でも、男女平等化政策が遅れている方だと思います。
そもそも、1975年までは、男性による家庭内暴力は違法ではない、とされていました。
その後法改正がなされて、家庭内暴力を立派な罪として立件できるようには
なりましたが、今でもスペイン社会に、男性の暴力事件は大きな影を落としています。
さて、スペインにおける女性の地位向上は、2000年以降、急速に実現の方向に
向かいました。
それは、リベラル派の政治家、社会労働党の、ホセ・ルイス・ロドリゲス・
サパテロ氏が首相に就任したことが大きく関係しています。
サパテロ氏は、男女平等化政策にかけて、積極的に策を講じてきました。
サパテロ氏は男性ですが、まず、内閣に多くの女性政治家を採用しました。
また女性の政治での地位向上を目指しただけでなく同性愛婚の合法化、女性問題
全般の改革なども図り、主に若者に支持を得るようになりました。
現在でもサパテロ氏は政権を維持しています。
そして、女性たちの意識にも、変革が訪れたように思います。
現在、女性の就業率は90%にもなっているといわれ、またスペインでは、女性は
子供を生んでも働くのが常識だといいます。
育児休業の政策がまだまだ遅れてはいますが、スペインでもこのように、
男女平等実現のために、政府レベルで迅速に動いています。