シモーヌ・ド・ボーヴォワール

シモーヌ・ド・ボーヴォワール(Simone de Beauvoir, 1908年 - 1986年)

シモーヌ・ド・ボーヴォワール

シモーヌ・ド・ボーヴォワールは、現代フランスのフェミニズム運動の基礎を築いた、女性哲学者(兼作家)です。

パリで上層階級家庭の娘として生まれ、思春期に作家を志すようになります。

一方で、早くからカトリックの道徳に反発意識を持っていて、そのことは後のフェミニストとしての活動にも影響を与えています。

ボーヴォワールがソルボンヌ大学で学ぶ21歳の時、生涯の伴侶となった、ジャン=ポール・サルトルと出会い、以後多くの活動を共同で行うようになりました。

フェミニズムの運動に、サルトルは擁護する形で参加を続けました。

ボーヴォワールは、作家としても多くの作品を残していますが、一般には、
思想家として、フェミニズムの基礎を築いた女性として語られることが
多いように思います。

彼女が著した「第二の性」での概念(女性は男性の保護下で生活し、性を搾取
されているという概念)はフェミニズム運動の原点ともいえるものです。

「女性は女性として生まれたのではなく、女性になるのだ」
という彼女の言葉は、女性が女性の権利を獲得するのだ、という明確な意思の
表れで、1970年に過熱した女性解放運動における象徴的な言葉として、現在に
至るまで語り継がれています。

サルトルとは紆余曲折がありながらも、生涯を通じてパートナーとして支え合い、
現在、ボーヴォワールとサルトルは、同じ墓地の同じ墓で永眠しています。