大人中心の子供教育
子供の教育について、日本とフランスは真っ向から対立するような哲学を
持っています。
フランスの家庭では、乳幼児であれ、大人と子供は別室で寝ることになっていて、
夜泣きをしても、時には諦めさせるようにしています。
日本では、女性は母親になった瞬間か、ら子供が一定の年齢になるまで、
子供に寄り添って寝ますし、夜泣きをしたら、必ずなだめるように抱っこを
してあげます。
日本人の常識からすると、「乳幼児をほったらかしとは何事か」とフランス式
子育てを批判しますし、しかしフランスから日本の育児を見てみると、
「この親に子供を自立させる気はあるのか?」という批判になります。
フランスでは、早い時期から子供に、「ママはパパのものだ」ということを
しっかり教育するのだそうです。
それは、子供にとって、母親に対する愛から、他人を愛することへの大事な
ステップアップだと考えられているからです。
しかし、結局のところ、「大人中心の子供教育」ということが根底にあり、
子供は大人の時間を奪ってはいけないというルールが、フランスには根強く
存在しているためだと思われます。
それは、フランス人の理にかなった子育てのやり方です。
日本人が真似をする必要は全くないと思います。
但し、子供は思った以上に早くから自立のための訓練ができるし、子供の能力を
大人がもっと信じてあげてもいいのではないか、という気がするのも事実です。