ファッション大国として
フランス人のファッションセンスは、誰もが認めるところで、フランスは
ファッション大国とも言われています。
それは何も街中のパリジェンヌがお洒落というだけではなく、オートクチュール
といった、服飾産業の発展の地でもあるからです。
今でも、パリはファッションの都であり、ファッションモデルであれば、
誰もがパリコレを目指します。
フランスには、オートクチュールという言葉のほかに、「プレタポルテ」という
言葉も存在します。
オートクチュールは、一般庶民の手に届かない、オーダーメイドの豪華な服
というイメージ、それをもっとカジュアルに、価格も安くして大衆化したのが、
プレタポルテ、という解釈でいいと思います。
元々フランスの宮廷文化で女性が着飾ることに端を発し、フランスのファッションは
発展しました。
しかし、ファッションはブルジョワだけのものではない、と若者たちが高級
ファッションに反対し、その反発意識も手伝って、大量にロンドンやアメリカの
カジュアルファッションを輸入するようになりました。
こうして、「ファッション=若者」という新たな結びつきが生まれたのです。
そこに、旧来のハイクオリティファッションの要素が混ざり、いわゆる
「フレンチシック」な装いをするようになったのだと思われます。
現在でも豊かなファッション史の末裔であるフランスの若者は、洋服を知り尽くし、
個性あるファッションを楽しんでいます。