メアリー・ロビンソン(アイルランド)
メアリー・ロビンソン氏(Mary Robinson, 1944年5月21日生, 政治家・元大統領)は、アイルランド第7代大統領(1990年-1997年)を歴任した、政治家であり、弁護士でもある人です。
アイルランドでは、事実上大統領の実権は無いに等しいのですが、ロビンソン氏は、人権問題に積極的に取り組み、また外交でもアイルランドのイメージ向上に尽力し、歴代大統領の中では最も成功した人として知られています。
ロビンソン氏は、1944年に、メイヨー州バリナという町で、医師の家庭の娘として生まれました。
ダブリン大学に進学後、法律を学び、大学卒業後に弁護士資格を取得し、後にダブリン大学トリニティカレッジで法学の講師を務めています。
1969年に、議会上院議員として政界入りし、その後は市会議員としてもキャリアを
積みました。
大統領選には、労働党から出馬して当選し、これにより労働党は、初めての
大統領輩出を成し遂げました。
大統領職に就いたロビンソン氏は、当時北アイルランド紛争で難局を迎えており、
そのテロ対策に追われることになりました。
何度か和平案で合意して、テロを留めることにも成功しましたが、常に情勢は
不安定で、IRA(アイルランド共和軍、多くのテロを実行)の息の根を止めることが、
在任中最重要課題となっていました。
1997年に大統領職を辞してからは、弁護士として、また大学講師として活動し、
現在でも人権問題に積極的に取り組んでいます。